なななんと、私が居た外資系エアラインには、
エジプト人で元医師の女性CAさんが居ました。
世界中を旅したかったのと、
エジプトの情勢が当時不安定だったので、CAとして働いていました。
とはいえ、
あまりにも優秀なバックグラウンドなので、CAの訓練教官としても働いていました。
そんな、元医師の教官に教わった、
「機内での、味覚の話」を、罪なまでに、ザックリと紹介します(^-^;
あ、でも私なりには、一生懸命紹介しますm(__)m笑
飛行機の中だと味覚は変わる?
結論から言うと、
上空は地上より、味覚が最大で30%も低下します。
特に、感じにくくなるのが「塩味」と「甘さ」
理由は、気圧の違いにあると言われています。
飛行機の、飛行高度は、上空1万メートル。
地上の気圧が「1.0気圧」に対して、上空1万メートルの機内の気圧は「0.8気圧」。
この気圧の違いが、
上空だと味覚が狂う原因だと、言われています。
気圧が下がると、
舌に付いている「味蕾」という、味を感じる器官の働きが、低下するとか。
また、
気圧の違い以外にも、
- 機内の乾燥→鼻やられる
- 常時聞こえるエンジン音→耳やられる
これらも、
機内で「味覚が鈍る原因」だと、教官が教えてくれました。
上空1万メートル「0.8気圧」て、どのくらい?
そもそも、なぜ、0.8気圧かというと、、、
離陸後、どんどん上昇し到達する上空1万メートルの気圧(0.2気圧)に、人の体は耐えられません。
そこで、与圧装置やエアコンを使って気圧を調整しています。
それでも、設計の都合上、地上と同じ1.0気圧ではなく、0.8気圧に保たれています。
0.8気圧は、標高2000m~2400mにいる時と同じ状態。
富士山5合目!
私は「0.8気圧」と聞いてもピンときませんでした。
けど、友人に、その気圧は、
標高2000メートルの状態と聞いて、
めっちゃ高い場所の気圧じゃん!
ビルなら何階?
理科で習った、ポテチの袋がパンパンに膨らんでる状態?
地上との気圧の違いを、実感できました。
となると、
航空会社が気にするのは、
「機内食のお味」
上空でも「美味しい!」と思ってもらえるミールを、お客様に出さなければなりません。
そこで各社、いろいろ対策をしています。
上空を再現?!シンガポール航空の試食用【減圧室】
他のページで登場した、元シンガポール航空CAの友人から聞いた話を紹介します。
シンガポール航空では、機内食の味付けを決定する際、
なんと、
シェフを減圧室の中に入れて、
気圧を上空と同じにして味付けをさせるそうです。
地上にいても、上空の気圧と同じにすれば、
お客様が感じる味で、味見ができますよね。
実際のSQの減圧室の写真は、コチラの記事にあります。
ルフトハンザ航空の味付け戦略
ドイツのルフトハンザ航空は「上空で味覚が鈍ること」への対策で、注目したものがあります。
それは「うまみ」
グルタミン酸に関連する、あの旨味成分です。
旨味は上空の加圧され、乾燥した中でも、人が感じる事ができる味だと考えたからです。
そりゃ美味しく感じそうですよね。
墜落に備え【機内食は高カロリー】って本当?
機内食の話で、時々聞かれるのが、
「墜落に備えて、機内食は高カロリ-って本当?」の質問。
どういう意味かというと、
万が一、砂漠やジャングル?!に緊急着陸したら、食べ物はありません。
そんな状況下でも生き延びられるように、機内食では、高カロリーなご飯が提供されてるとの噂・・・。
これは本当か?
私は公式には、聞いたことがありません。
何人かのクルーはそれを信じていて、「機内食はたべない!」と言ってるCAもいましたが、会社から習った事はありません。
ちなみに、
私が居た航空会社では、緊急時に生き延びるために、非常食を搭載していました。
日本でいう【カンパン】みたいな、日持ちすつビスケット。
海面着陸をして、ボートに乗って脱出する時は、CAは必ず持って逃げるアイテムでした。
最後に
CA達は、「上空では、塩味や甘さは感じにくい」と知っていた人が多かったです。
だから、
上空で、塩や砂糖を豪雨のごとく、ミールにかける人は少なかった。
そんな生活をしていたら、塩分、糖分の取りすぎで、病気になってしまいます。
一方、お客様で機内に持ち込んだお菓子に「味が薄い」と塩をジャンジャンかけて食べてる人がいました(;^ω^)
何でもフレンドリーに話せる外国人CAが、「上空だと味覚が鈍る」と伝えてましたが、塩の豪雨は止むことがなく、かけ続けてましたw
上空では、適量だと思っても自分が思っているより、ずっと多い量の塩を食べてる可能性があるので、気を付けて下さいね☆彡
簡単にですが、私が知ってる事を書いてみました。
味覚が鈍るのは、本当です。
今回も最後まで読んで下さってありがとうございました。さくら