
クルーレストは、「crew bank」 や「CRC(crew rest compartment)」とも呼んでいました。
このページではクルーレストと呼んで説明していきますね。
もちろん、安全上問題のある事は一切書きません。
すでに公開されている写真などに、私なりに解説を付けていきます。
クルーレストってどんなところ?
クルーレストは、
飛行機の中にあって、
CAやパイロットが、上空で休む部屋のこと。
ボーイングやエアバスなど大型機の、客席の下か、客席の天井裏によくありました。
ちなみに、ベット1つ1つにシートベルトが付いていて、寝てる間も着用しながら眠ります。

というか、制服のまま寝ると、シワになるので、パジャマで寝る事を、会社が推奨していました。
空のペットボトルにお湯を入れて持ち込み、湯たんぽにして、ぐっすり眠りました。
「揺れると眠れない」というCAさん達も居ましたが、私は激しく揺れてても、全然平気!
爆睡していました^^
Boeingのクルーレスト
私が、1番よく使ったタイプのクルーレストの写真がありました。
※機種が同じでも、各航空会社が発注時にオーダーする設計によって、デザインや仕様は違います。
両サイドにベットが並んでいて、奥に長ーーいBoeing777のクルーレスト↓↓
747のクルーレストの動画が上がっていました。
※音量注意です。
エアバス340のクルーレスト
※音量注意です。
エアバスのクルーレストって、地下が多い気がします。
エアバス380は地下じゃなかったけど。
B777のクルーレストの動画
B777のクルーレストの動画も上がっていました。
外資クルーは、自由に動画をアップしていますね^^;
クルーレストで眠る時間帯や順番は?

と質問されました。
答えは、
「フライト時間の長さ」に応じて、「クルーレストにいく時間」が設定されていました。
クルーレストで眠れる時間・具体的には?
6~7時間くらいまでのフライトだと、休憩はなく、眠かった思い出。汗
ざっくりの数字ですが、
- 10時間フライトで3時間弱の休憩
- 15時間フライトで4時間半~5時間
の休憩をもらえていました。
クルーレストに行く順番は?
クルーレストに全員が一緒に行く事はありません。
全員が一緒にいったら、客室にCAが居なくなってしまいます。
そこで、エコノミー、ビジネス、ファースト、それぞれのクルーを半分ずつ休憩に入ります。
2部制と言うわけです。
「最初に休憩に行きたい人」と、「後半の休憩に行きたい人」の希望を募って決めていました。

飛行中、フライトの後半は眠くなるので^^
クルーレストはお客様も入れるの?
私がいたエアラインでは、
クルーレストにお客様の立ち入りは禁止されていました。
ドアもお客様からは、開かない様になっています。
ド満席のフライトで、お客様が横に寝たくても、クルーレストをお貸しする事はありませんでした。
理由は、テロ対策などのセキュリティ上の理由があります。
さらに、クルーレストで万が一、火災や酸素の供給が止まってしまったetcの非常時に、クルーメンバー以外が過ごすのは危険だからです。
クルーメンバーはクルーレスト内の、非常用装備品の位置や使い方、火災発生時の対応の仕方を訓練されているんです。
仰天!!知られざるクルーレストの秘密
クルーレストには、
普段使う入口のほかに、「秘密の脱出口」があります。
万が一、通常の出入り口が、使えなくなった際、脱出する「予備のEXIT」。
クルーレストから、緊急脱出するEXITは、、、
なんとお客様の頭の上!
※ちなみに客室側からは開ける事は出来ません。

私はこれが、普通にインスタで公表されてた事に、ビックリです。笑↓↓
緊急時のEXITを、上から見た写真がこれ↓↓
クルーレストでパイロットの転倒事故
クルーレストと聞くと、いつも思い出す話があります。
イギリス人の体の大きな副操縦士が、クルーレストでぐっすり眠った後、
コックピットに戻るために、階段を降りようとしました。
その時、
コーパイさん、
なんと、寝ぼけて転倒。汗
足を引きずりながら、「階段から落ちた~」と、クルーレストから出てきました。
可哀想に^^;
ステイ中に副操縦士は、「足が治りそうにないので、帰りの便はフライトできません」と会社に報告。
慌てた会社は、急遽、その国で休暇中だったパイロットを探して連絡。
休暇中のパイロットが、帰りの便を操縦しに来てくれました。
ベースから休暇中のパイロットが、デッドヘッドで来てくれるケースはありますが、休暇中のコーパイさんが来てくれたのは初めてでした。
その事件以降、私も寝起きに、クルーレストの階段を下りる時は、慎重になりました^^;
最後に
今回はクルーレストについて紹介しました。
今は沢山インスタやYouTubeに動画があがっていて、想像しやすいと思います。
CAになって、クルーレストを初めて使う時は、少し嬉しかったです。
最後まで読んで下さってありがとうございました。さくら