こんにちは!元CAのさくらです。
今日は、私が日系の、客室乗務員の訓練生時代のエピソードを紹介します。
私は日系大手のエアラインに、既卒者枠で採用されました。
同期は全員、社会人からの転職者でした。
私は外資系エアラインから、日系に転職。
同期には、その会社の再就職者も数人居ました。
分かりやすい言い方をすると「出戻り」のイメージ。
(外資系エアラインでは、リジョインCAと呼ばれていました。)
その航空会社で6年、7年フライトした後、一旦退職し、再び戻ってきた人達です。
訓練中のある日、インストラクターが知識確認を始めました。
知識確認とは、航空に関する知識を、口頭でみんなの前で聞かれること。
その日の、知識確認の空気はピリッピリ。
インストラクターが、不自然に怒りまくってました。
目的は、知識の確認や、訓練生の学びを促進するというより、別にあるのかな…と思わせるような空気。
普通に聞かれれば答えられる内容も、空気が恐ろしくて、訓練生は動揺してしまいます。
外資系エアラインでも数年間乗務していた私にとって、初めての体験で、とても驚きました。
CA訓練での「しごきの時間」とは
その時間が終わった後、再就職組の訓練生たちが、言った言葉に私は驚きました。
再就職組A「しごきの時間だったね…8年前もあったよ」
再就職組B「あるある。5年前もあった」
A「今、最初の就職の時の同期が、インストラクターをしてるんだけど
『怒らなきゃいけない時間は、怖く演じなきゃいけないのが嫌だ。普通に指導したい』
って言ってた」
私「(;'∀')・・・・。ななななにその恒例行事・・・」
しごきの日は、モック(シュミレーター)での実技訓練の日にも、突如訪れましたw
3人いたインストラクターのうち、一人は、
きっとキツク怒った事がない人で、
一生懸命に怖く話せるよう頑張ってたのが伝わってきたほど。。。
・・・
それを訓練生達はお見通しで、
「○○インストラクター、一生懸命怖くしてたね。優しい人だからね」と。
この風習、もう廃止でいいと思う。。。(^-^;
昭和の指導マニュアルが、未だに守られてるのか?と真剣に想像してしまった。
日系の上下関係に、私が思うこと
私は外資系エアラインと、日系大手の2社での訓練と乗務を経験しました。
その経験から強く思う事は、
外資系では、
怖く恐ろしいい時間を演出しなくても、訓練生は問題なく、知識を身に着けて、乗務してました。
意識的に怖く教える時間は、要らないと思う。
フライトでも、日系の様に上下関係がないので「あれどうだったかな?」と思った事は、気軽に質問しあってたので、安全に不安がなかった。
強調しておきたいのは、
日系のCAの先輩達、同期、後輩は、圧倒的に良い人の方が多かった。
しかし、外資では見た事もないほど、
会った瞬間から、後輩に怖く接する人が沢山いたのも事実。
リストと呼ばれる「怖い先輩リスト」がLINEで出回っていたほど。汗
私は、5年他社での乗務経験があり、年齢も重ねてたので免疫がありましたが、
同じ班の新卒さんは、あっという間に心を病んで休職していました。涙
まとめ。私が1番伝えたいこと
東京オリンピックで、日本人のメダル獲得の数が増えたそうです。
その理由の一つは、かつての様な、しごき文化が減ったおかげだと聞きました。
この話を聞いた時、私は「日系と外資の違い」に共通すると感じました。
外資といっても、私が居た外資との違い。
訓練で、怖い時間をつくりだしたり、乗務で怖い先輩がいると、人は良いパフォーマンスはできないと思います。
現に、外資では、みんな和気あいあいと乗務しても、安全に運航できていました。
だから、、、、怖い文化止めましょw
私がいた外資は、優しく指導する分、力が足りないクルーは容赦なく解雇する規則でした。
テストに3回落ちたら、解雇。
※私の訓練クラスは、23人クラスで、全員合格してた。
乗務では、
ブリーフィング開始時刻に1秒でも間に合わなければ、フライトから外され、スタンバイCAがすぐ呼ばれます。
3回遅刻したら、問答無用で解雇です。
※友人の勤めていた、カタール航空は、たしか無断欠勤1回で解雇だった記憶も・・・。
先輩が、自らの「裁量」で後輩に怖くする事は、認められない分、
明らかな非があるクルーは、容赦なく解雇されてました。
一方、日系では、
ブリーフィングに現れないCAを、アナウンスで何度も呼び出してて、
「なんて優しいんだ!!」とカルチャーショックを受けたのを覚えています。
話は戻って、
今考えても、日系の同期や、フライトをご一緒したCAさん達は、本当に素敵な人が多かった。
あんなに良い人が多く居た会社は、ないかも。
日系の素晴らしいクルー達が、メンタルヘルスを健康に保てるように、変わって欲しい。
怖い時間を作って、しごくような文化は、無くしてあげて欲しい。
「安全のため」に必要というのは、都合のいいexcuseにも使えてしまう。
CAさん達のメンタルヘルスが向上する事を、心から願っています。
和気あいあいとフライトをしても、安全な運航はできてたよ!と、声を大にして言いたい。
最近、元同期と食事をして、色々な悩みを聞いたので、こんな記事を書いてみました。