こんにちは!元国際線CAのさくらです。
今回は、私がCA時代に経験した「忘れられないフライト」を紹介します。
いくつか、忘れられないフライトがありますが、クリスマスシーズンのフライトのエピソードを書こうと思います。
外資系のエアラインに居た時のお話です。
私は、CA時代クリスマスイブを陸で過ごせた事がありません。笑
毎年、上空でせっせと働いていました。
CA時代のクリスマスフライト
ヨーロッパに向かう便で、私はビジネスクラスに乗務していました。
担当するお客様の1人に、50代くらいのアメリカ人の男性がいました。
その便は満員御礼のフライトで物凄く忙しかった。
さくらもクリスマスは同期でパーティをしてみんなと過ごしたかった。
子供のころからクリスマスは大好きだし・・・。
運動会のようにバタバタとお食事のサービスが終わった。
目的地まではまだ何時間もある。
ギャレーにそのアメリカ人男性が来て、少し雑談。
お客様「CAさんは飛行機に自由に乗れて羨ましいよ。クリスマスはどこかに旅行に行くの?」
と質問されたので、
私「もう何年もクリスマスは上空です。皆さんがお休みのホリデーシーズンは私達にとって繁忙期なんです」
と笑って答えた。
機内免税品で「クリスマスギフト選びのお手伝い」
その後、男性は、席に戻り、機内免税品カタログを見ていた。
そこに私が通りかかると、
「少しだけ時間いいかな?娘と妻にプレゼントをあげたいんだけど君なら何が良い?」
CAが男性から彼女へのお土産を聞かれたり、免税品の質問を受ける事はよくあります。
私は、元々機内の免税品カタログを見るのが大好きだし、買い物も好きなので喜んでお手伝いしました。
その時も一緒に「お相手は何歳くらいの方ですか?あまり大きくならない方が良いですか?」など質問をしながら一緒に選んだ。
そのお客様は「あなたのセンスでいいから。僕は男だし歳なので分からないから。
君が欲しいと思うものを選んでラッピングして欲しい」と言ってくれました。
そこで、オススメの香水を選びました。
男性は「選んでくれてありがとう。助かったよ」と言ってくれてお買い上げ下さった。
さくらは少しはその人のプレゼント選びのお手伝いができたかな?と思って嬉しかった。
そして飛行機は無事に目的地に到着。
そこで、一生忘れられない出来事が・・・
目的地に到着後に起きたハプニング。
お客様からCAに機内でサプライズ
飛行機は無事に目的地に到着しました。
飛行機のドアが開いて、CA達は降りていくお客様に「ありがとうございました。メリークリスマス」
と言って見送っていた。
さくらも笑顔で「メリークリスマス、さようなら、ありがとうございました」と言って見送っていた。
そしてさくらが担当していたアメリカ人のお客様が、
目の前に来て
「メリークリスマスさくら!これはあなたに」
なななんと、
さっき私が選んだ香水をプレゼントしてくれた!!
すぐには状況を理解できない
言葉が出てこない
「sorry?whattt?sir!!no!!oh my god!」(え?え?お客さま!え?)
そんな言葉しか出てこなかった。
3秒後
やっと少し状況が理解できたさくら
「本当にいいんですか?ありがとうございます!言葉が出ないです」
そして思わず「You are my Santa!お客様は私のサンタです!!」と。笑
そのお客様はハハハと笑ってウィンク。
最後にさくらの肩をポンと叩き、後ろのお客様も詰まっているので、そのお客様はそのまま行ってしまいました。
その後うるうるしながら、他のお客様にもご挨拶をしてそのフライトは終了。
ステイ先のホテルのテーブルに、その香水を置いてしばらく眺めていました。
こんなにしてもらっていいのか分からないまま、感動が消えないクリスマスでした。
「外人のサプライズてすごい」「そのお客様がすごいのか」って言葉も日本人女性さくらの中でぐるぐる回ってたのでした。
最後に
私は、クリスマスにお仕事で空を渡るお客様を見て「ホリデーシーズンなのにお仕事、お疲れ様です」と思っていました。
けど、お客様もクリスマスに仕事をしているCAを思ってくれていたんですね。
未だに感謝で胸がいっぱいになってしまって、上手くまとめられないです。
さくらに「何がいい?」と機内の免税品で質問してた時も、初めからプレゼントしてくれるつもりだったとの事でした。
接客業をしていてると「こちらがお金を払わなきゃ」と思うほど、優しいお客様に会うことがあります。
このお客様も間違いないなくそんなお客様でした。
それ以来、クリスマスになるとそのお客様の事を思い出します。
毎年こころの中で、そのお客様に「メリークリスマス」と言っているさくらでした☆